一度も戦闘に使用されることなく廃城となった朝倉氏の『一乗谷城』
一乗谷城は山頂近くにあり、山を登らなければいけません。
英林塚から一乗谷城山へ登ることができます。
- 一乗谷城山へ登るにはどうすればいいの?
- 英林塚から城山への登り方や山頂までの時間は?
- 一乗谷城を登った感想は?
今回は、英林塚ルートから一乗谷城への登り方を調べました。
一乗城山
![一乗城山](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3913.jpg)
朝倉氏遺跡の東側にあるのが一乗城山。
一乗谷城は、一乗城山(473m)を利用した山城です。
織田信長との戦いで一乗谷城は焼かれて、現在は山の上にある一乗谷城址を見ることができます。
一乗谷城は、本丸、二の丸、三の丸、千畳敷、宿直がありました。
一乗城山の登り方
![千畳敷](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0047.jpg)
一乗城山の登り口は3つあります。
- 馬出ルート(八幡神社脇)
- 下城戸ルート
- 英林塚ルート
英林塚ルートは豪雨の影響を受けて通行不能でしたが、2020年10月から通行可能になりました。
【馬出ルート】
- 距離は約1.5キロ
- 時間は約1時間
【下城戸ルート】
- 距離は約1.8キロ
- 時間は約1時間半
【英林塚ルート】
- 距離は約1.5キロ
- 時間は約1時間
英林塚ルートから登り、馬出ルートへ降りることもできます。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-150x150.jpg)
今回は、一乗城山へ「英林塚ルート」から登り往復しました。
英林塚ルート
![英林塚ルート](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0022.jpg)
![英林塚ルート](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0022.jpg)
英林塚ルートから登ると、山頂までは約1時間ほどかかります。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-300x300.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-300x300.jpg)
一乗城山を一言でいえば、きつい山登りでした。
急な登りの連続で、本当にこんな所にお城があったのか?と思いながらも一乗谷城へ行ってきました。
ぬかるみがあり、スニーカーで登ったため、かなり疲労がありました。
運動不足の方にはきついかもしれません。(下城戸ルートの方が緩やかです)
英林塚ルートの登山口
![英林塚ルートの登り口](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0006.jpg)
![英林塚ルートの登り口](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0006.jpg)
英林塚ルートの登り口は、英林塚の脇です。
登山口の看板があり、城山まで1キロと書かれています。(往復するには、2時間ぐらいみた方がいいです。)
ここからが登山道になり、入口には熊出没の看板があります。
道幅は、狭めの登山道です。
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0027.jpg)
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0027.jpg)
所々に通行注意の看板があります。
登山道は、沢沿いを登って行き、途中でいくつかの沢をまたぎます。
![登山道を歩く](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0019.jpg)
![登山道を歩く](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0019.jpg)
降雨後や小川の水量が多い時は注意が必要です。
倒木もあり、登山道を見失いやすいので注意してください。
木や枝に、赤いテープがついているので、目印にするといいです。
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0030.jpg)
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0030.jpg)
登っている人も少なめな印象です。平日ということもあり、誰とも会いませんでした。
下の方は倒木も多いです。
次に出てくるのは城山まで0.5キロの看板。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0024.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0024.jpg)
険しい登りが続きます。
杉林の間を登っていきますが、この区間は結構しんどいです。
城山まで0.3キロの看板
![城山まで0.3キロの看板](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0032.jpg)
![城山まで0.3キロの看板](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0032.jpg)
険しい登りが続き、一部ロープがあるところもあります。
![登山道のロープ](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0036.jpg)
![登山道のロープ](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0036.jpg)
滑りやすところは、ロープがあります。
途中で、馬出ルートに至ると書かれた分岐があります。
![馬出ルートの合流地点](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0037.jpg)
![馬出ルートの合流地点](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0037.jpg)
ここで馬出ルートと合流します。馬出ルートは別記事を参考にしてください。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-69-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-69-300x169.jpg)
分岐からさらに登ると、不動清水があります。
![不動清水](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0043.jpg)
![不動清水](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0043.jpg)
千畳敷の30mほど下にあり、キレイな水が湧き出ていました。
不動清水を越えると千畳敷と呼ばれる広場がでてきました。
![千畳敷](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3882.jpg)
![千畳敷](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3882.jpg)
千畳敷一帯は平地で、山城で最も広い平地の広さは1500㎟。
ここには大きな建物が建てられていたようです。
千畳敷の先の方に、宿直があり、宿直からは景色が楽しめます。
![宿直](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0053.jpg)
![宿直](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0053.jpg)
宿直は、見張り番がいた所。
目の前には、福井平野を一望できます。
![宿直からの眺め](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0058.jpg)
![宿直からの眺め](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0058.jpg)
少し先に高圧電線が通っていて、少し眺めをさえぎりますが、非常に眺めがいい場所です。
千畳敷に戻り、一の丸、二の丸、三の丸を目指します。
千畳敷を超えると分岐があります。
![一の丸の分岐](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3886.jpg)
![一の丸の分岐](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3886.jpg)
もう1本の登山コースの下城戸ルートとの合流ポイントです。
このポイント近くには、「畝状竪掘」があります。
![畝状竪掘](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3926.jpg)
![畝状竪掘](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3926.jpg)
畝状竪掘は、防御のために竪掘されています。
さらに進むと一の丸です。
![一の丸](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3890.jpg)
![一の丸](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3890.jpg)
一の丸と呼ばれる曲輪の平坦面があり、周辺には堀切などもあります。
次に出てくるのは、二の丸跡。
![ニの丸](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3896.jpg)
![ニの丸](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3896.jpg)
二の丸跡には、広さ570mの楕円形の曲輪があります。
三の丸跡
![三の丸跡](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3904.jpg)
![三の丸跡](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3904.jpg)
三の丸跡の周辺は、堀切で区画されています。
山城はここまでと書かれており、先に進むと、一乗城山山頂があります。
![一乗城山山頂](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3912.jpg)
![一乗城山山頂](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3912.jpg)
山頂には、三の丸跡の案内板があります。
千畳敷からは、山頂は10分ほどです。
1573年に織田信長が一乗谷を侵略した時、朝倉義景は越前大野に逃れていたため、一乗谷城は戦闘に使用されることはなかったと案内板に書かれていました。
その後、朝倉義景は大野で自刃しています
⇒ 朝倉義景墓所
一乗城山の山頂は木々が生い茂り、頂上からは景色があまり見えません。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-150x150.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-150x150.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-150x150.jpg)
景色がいいのは、千畳敷の横の宿直です。眺めがいいので休憩におすすめです。
一乗城山へ登った感想
一乗城山への登り始めは、期待とわくわく感で胸が高鳴ります。
英林塚ルートの入口を選び、熊出没の警告を背に山を登り始めました。
道は想像以上に険しく、山頂までの試練のような道のりは、歴史の重みを感じさせるものでした。
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0030.jpg)
![登山道](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0030.jpg)
急な坂道、ぬかるみ、そして倒木。
足元は不安定で、何度も足を滑らせながらも、私は前に進み続けました。
誰一人として出会うことなく、私はこの歴史的な地を独り占めにしているよう。
やがて、不動清水に到達し、山の自然が作り出す清らかな水音に耳を傾けながら、一時の休息を楽しみました。
![千畳敷](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0047.jpg)
![千畳敷](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_0047.jpg)
千畳敷にたどり着いた時、息をのむほどの開放感と壮大な歴史のスケールに圧倒されました。
この広大な平地がかつて大きな建物が立ち並んでいたことを想像すると、心が震えました。
雪の残る登山道をさらに登り続け、一の丸、二の丸、そして三の丸へ。
![三の丸跡](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3904.jpg)
![三の丸跡](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/IMG_3904.jpg)
各曲輪を巡ることで、一乗谷城の戦略的な構造が見えてきました。
堀切に囲まれた三の丸跡に立ち、周囲を見渡すと、朝倉氏がこの地をいかに大切にし、守り抜こうとしたかが伝わってきます。
城跡を訪れ、歴史に思いを馳せたことで、朝倉氏の過去の栄光とその終焉に心を寄せることができました。
まとめ
今回は、福井の一乗城山にある「一乗谷城跡」へ行ってみました。
一乗城山の登り口は3つあります。
- 馬出ルート(八幡神社脇)
- 下城戸ルート
- 英林塚ルート
今回、英林塚ルートを使用し、往復で約1時間半ぐらいかかりました。
ゆっくり見たい方は、2時間以上はみた方がいいです。
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-300x300.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2023/12/3ffc16aba8d2b18a03dec4936e9e2243-1-300x300.jpg)
一乗谷城は山頂近くにあり、急な登りの連続。
「本当にこんな所にお城があったのか?」と思いながら登っていました。
登山道は、急な登りが続き、滑りやすいので注意しながら登ってください。
雨上がりは登山道が水浸しの所もあり、ぬかるみますので、履き物に注意して登った方がいいです。
また、熊には注意してください。雪の上には、動物の足跡もたくさん見られました。熊除け鈴などを持っていった方がいいです。
一乗城山の標高は473mと低めですが、気をつけて一乗城山を楽しんでください。
朝倉氏遺跡・一乗城山のアクセス
朝倉氏遺跡・一乗城山 | |
住所 | 福井県福井市城戸ノ内町 |
JR福井駅から京福バス一乗谷朝倉特急バスで16分
JR福井駅からJR越美北線で一乗谷駅まで15分、駅から徒歩約15分。
![朝倉氏遺跡の駐車場](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9996.jpg)
![朝倉氏遺跡の駐車場](https://azimano.info/wp-content/uploads/2021/03/IMG_9996.jpg)
車の場合は、北陸自動車道福井ICから車で10分。
駐車場は、朝倉氏遺跡の川沿いの駐車場を利用(無料)
その他の朝倉氏遺跡の記事はこちら↓
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2022/11/Accessories-2022-11-20T090043.845-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2022/11/Accessories-2022-11-20T090043.845-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/01/Accessories-61-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/01/Accessories-61-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-90-1-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-90-1-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-69-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2020/02/Accessories-69-300x169.jpg)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2024/05/ecb636aaddd40094efa5d8ecefe3828a.png)
![](https://azimano.info/wp-content/uploads/2024/05/ecb636aaddd40094efa5d8ecefe3828a.png)
福井しらべ編集長
WEBライター兼クリエイター
福井生まれ、福井育ち。
山登りが好きで、時々登っています。高校時代には登山競技でインターハイ準優勝を果たしました。現在は、県内の低山を中心に、気分転換として楽しんでいます。
山登りを通じて得た知識や経験を活かし、登山やアウトドアの計画に役立つ情報を発信しています。
趣味は英会話とカフェ巡り。福井のスポットを巡るのも好きです。福井の魅力をたっぷりお届けしますので、ぜひチェックしてください
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