一度も戦闘に使用されることなく廃城となった城。
それが、『一乗谷城』
一乗谷城は山頂近くにあり、急な登りの連続。
本当にこんな所にお城があったのか?と思いながら一乗谷城へ行ってきました。
今回は「一乗城山はどんな所なのか?」を調べてきました。
一乗城山
朝倉氏遺跡の東側にある一乗城山。
一乗谷城は、一乗城山を利用した山城です。朝倉氏の居城で一乗城山には城址が残っています。
一乗城山の標高:473m
織田信長との戦いで一乗谷城は焼かれました。現在あるのは城跡のみですが、山の上の一乗谷城址を見ることができます。
その歴史を感じながら、一乗城山の頂上から眺める景色は格別です。ぜひ訪れてみてください。
一乗城山の登り方
一乗城山の登り口は3つあります。
- 馬出ルート(八幡神社脇)
- 下城戸ルート
- 英林塚ルート
英林塚ルートは豪雨の影響を受けて通行不能でしたが、2020年10月から通行可能になりました。
【馬出ルート】
- 距離は約1.5キロ
- 時間は約1時間
【下城戸ルート】
- 距離は約1.8キロ
- 時間は約1時間半
馬出ルートから登り、下城戸ルートへ降りることもできます。(2時間半)
【英林塚ルート】
- 距離は約1.5キロ
- 時間は約1時間
今回、使用したのは「馬出ルート」です(八幡神社脇から登るコース)
馬出ルートから登った理由は、英林塚ルートが通行不能で、朝倉氏遺跡の駐車場から近い登山口だったからです。下城戸ルートへ降りずに馬出ルートを往復しました。
馬出ルート
馬出ルートを、一言でいえば、きつい山登りでした。
馬出ルートは直線的な登りになるので時間は短めですが、急な登りが多いです。滑りやすいので足腰にきます。
枯れ葉が多く、積雪もあるなかスニーカーで登ったため、かなり疲労がありました。
運動不足の方にはきついかもしれません。(下城戸ルートの方が緩やかです)
馬出ルートの登り口は、八幡神社の脇です。
右脇の道を入っていくと、登山口の看板が出てきます。
ここからが登山道になり、入口には熊出没の看板があります。
道幅は、狭めの登山道です。
いきなり登りが続き、少し行くと木の橋がありました。
木の橋は滑りやすいので注意してください。特に濡れている時は要注意。
少し進むと、大きな石垣が見えてきました。
「城址が見えた!」と思ったけど砂防ダムでした。
砂防ダムの横を抜けて、ひたすら登ります。
城山まで1キロの看板。
説明書きには、城下町の山麓には多くの城址や櫓が残っていると書かれています。
次に出てくるのは城山まで0.8キロの看板。
この看板の近くの石には地蔵菩薩が刻まれていました。
見過ごしやすいの注意してください。
苔が生えていて分かりにくいですが、地蔵菩薩らしきものが刻まれています。
険しい登りが続きます。
途中で英林塚に至ると書かれた分岐があります。
英林塚ルートは別記事で紹介しています。
分岐を越えて、さらに登ると不動清水があります。
不動清水は、千畳敷の30mほど下にあり、水が湧き出ています。
標高が高くなり、雪がありました。
不動清水を越えると千畳敷がでてきました。
千畳敷一帯は平地で、山城で最も広い平地の広さは1500㎟。ここには大きな建物が建てられていたようです。
千畳敷の先の方に、宿直があり、宿直からは景色が楽しめます。
宿直は、見張り番がいた所のようです。
見える景色は、福井平野と一乗谷周辺の景色です。
福井方面の景色ですが、少し先に高圧電線が通っていて、少し眺めをさえぎります。
千畳敷に戻り、一の丸、二の丸、三の丸を目指します。
千畳敷から登ると分岐があります。
もう1本の登山コースの下城戸ルートとの合流ポイントです。
このポイント近くには、「畝状竪掘」があります。
畝状竪掘は、防御のために竪掘されています。
さらに進むと一の丸です。
一の丸と呼ばれる曲輪の平坦面があり、周辺には堀切などもあります。
二の丸跡
二の丸跡には、広さ570mの楕円形の曲輪があります。
三の丸跡
三の丸跡の周辺は、堀切で区画されています。
山城はここまでと書かれており、先に進むと、一乗城山山頂があります。
山頂には、三の丸跡の案内板があり、一乗城山の頂上です。
標高473m
1573年に織田信長が一乗谷を侵略した時、朝倉義景は越前大野に逃れていたため、一乗谷城は使用されることはなかったと案内板に書かれていました。
その後、朝倉義景は大野で自刃しています
⇒ 朝倉義景墓所
一乗城山の山頂は木々が生い茂り、頂上からは景色があまりみえません。
一乗城山で景色が見えるのは、千畳敷の横の宿直です。
一乗城山の登山メモ
今回、早いペースで登り、往復で約1時間半かかりました。
ゆっくり見たい方は、2時間以上はみた方がいいです。
一乗谷城は山頂近くにあり、急な登りの連続。
「本当にこんな所にお城を作ったんかーい!普通に登るだけでも大変だわ。」と言いたくなりました。
登山道は、急な登りが続き、滑りやすいので注意しながら登ってください。
山頂近くは、ロープがあるところもあり、急な部分がいくつかあります。特に下りは慎重に降りてください。(登山ブログでは中級者向けとなっていました)
※距離は増えますが、下城戸ルートの方が緩やかな登りです。
下城戸ルートの登り口
下城戸ルート入口は、ネットがあり、チャックを開いて入ってまた閉めます。
(獣対策がしてあります)
雨上がりは登山道が水浸しの所もあり、ぬかるみます。装備をしっかりして登った方がいいです。
熊には注意してください。雪の上には、動物の足跡もたくさん見られました。鈴などを持っていった方がいいです。
一乗城山の標高は473mと、それほど高くはないですが、しっかり装備をして気をつけて一乗城山を楽しんでください。
朝倉氏遺跡・一乗城山のアクセス
朝倉氏遺跡・一乗城山 | |
住所 | 福井県福井市城戸ノ内町 |
JR福井駅から京福バス一乗谷朝倉特急バスで16分
JR福井駅からJR越美北線で一乗谷駅まで15分、駅から徒歩約15分。
車の場合は、北陸自動車道福井ICから車で10分。
駐車場は朝倉氏遺跡の川沿いの駐車場を利用。
その他の朝倉氏遺跡の記事はこちら
今回は、一乗城山にある「一乗谷城跡」へ行ってみました。
一乗谷城跡は歴史の息吹を感じる場所であり、朝倉氏の繁栄と戦乱の歴史を垣間見ることができます。
機会がありましたら訪れてみてください。
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